クラウド通信機能搭載CTD-DOロガーの概要

クラウド通信機能搭載CTD-DOロガーは、海洋観測のデータをパソコンを介さずに、準リアルタイム(※1)に無線で回収することができます。測定項目は、深度・温度・塩分(電磁誘導式)・溶存酸素(光学式)となります(※2)。データはタブレット(iPad)のアプリ(※3)を通して閲覧することができます。ロガーと同時にタブレットを用いることで、測定した位置データと合わせて、計測データを管理することができます。データはLTE-M帯域を用いた携帯電話網(Docomoのネットワーク)で、ロガーからクラウドへ直接送信されます。本ロガーはバイオロギング用途ではなく、海洋観測用途です。
(※1)海中では電波通信は困難なため、ロガーが海中から陸上に引き上げられたら、自動的にデータを送信します。
陸上にロガーが引き上げられてからのデータ送信となることから、データの回収にラグが生じます。

(※2)塩分センサ、溶存酸素センサはオプションとなります。
(※3)操業日誌アプリ
CTD-DOロガー本体図

特徴

・深度・温度・塩分・溶存酸素を内部メモリに記録
・LTE回線を利用した長距離・低消費電力通信により、直接クラウドデータベースへ計測データを転送(LTE-M回線)
・非接触充電方式
・本機単体で、計測時の環境データをクラウドデータベースへ送信
・マグネットによる電源ON-OFF
・操業日誌iOSアプリ(※4)と連携
・ 起動後、GPSとの自動的な時刻同期機能
※4 別途iPadが必要

本ロガーの用途

本ロガーは海洋観測の簡便化を実現します。
本ロガーは漁業の底引き網等の操業時に、網に装着することで、操業時の海洋観測を行うことが可能です(※5)。タブレット(iPad)上の操業日誌アプリを用いることで、操業時の漁獲情報を入力できます。アプリにより漁獲情報とロガーから得られる環境情報を同時に管理することが可能です。
(※5)本ロガーおよび操業日誌アプリは、水産庁の資源・漁獲情報ネットワーク構築事業の中で開発され、小底引き網等で実証研究が行われました。

用途の例

操業時の運用イメージ

アプリ画面
操業日誌アプリ図

仕様

・空中重量:1 kg
・外形(最大外形):192 x 115 x 46 mm
・電源:充電式リチウムポリマー電池
・充電方法:非接触充電方式
・通信:LTE-M(Docomoネットワーク)
・連続運用時間:8−10時間

購入型番

・本体 (付属品AB込):LoggLawF1.5-XXX-XX-YYY
 Xにはセンサ、Yには年式の詳細型番が入ります。

・本体 (付属品AB込、受信機込):LoggLawF1.5-XXX-XX-YYY-S
 Xにはセンサ、Yには年式の詳細型番が入ります。

・付属品A(充電器):LoggLawF1.5-Charger

・付属品B(磁石):LoggLawF1.5-Magnet

 

搭載センサ仕様

深度センサ
計測レンジ0−500m深度
分解能1cm以下
精度±0.5 m (深度200m、温度範囲:0-40℃時)
温度センサ
計測レンジ-10〜+40℃
分解能0.01℃
精度±0.2℃
電気伝導度センサ(塩分センサ)
原理電磁誘導式
計測レンジ0-60 mS/cm
分解能0.025 mS/cm
精度±1.5 mS/cm
溶存酸素センサ
原理光学式
計測レンジ0-15 mg/L
分解能0.001 mg/L
精度±0.5 mg/L

仕様は予告なく変更されることがあります。